『マラソン』(http://www.marathon-movie.com/)

自閉症の子供と、彼を取り巻く人々の、特に母親との物語。
韓国映画は、タブーや扱いにくいテーマを持ち出しても、それに臆することなく、然るべき敬意を以って描いているところを尊敬する。そして何よりユーモアを忘れない。
大事なところになると弱冠「型」や「文法」が先行してしまいがちな印象も受けるけど、34歳のチョン・ユンチョル監督が描く、端的で小気味よいユーモアに魅了されてしまった。
他人とコミュニケーションが取れないハンデを背負った人物と接するとき、それは自分を写す写し絵となる。己を試す裁判官となる。はたして自分は、いかなる判決を受けるのだろうか。(注:この作品はそんな堅苦しい作りではないです)