『24』 ファーストシーズン

大人借りをしていっきに観てしまった。う〜ん、よくできてる。
今回は時限爆弾のような確固たる時間制限みたいのはないから、リアルタイムで生まれることの緊迫感はあまりなく、どちらかというと「ラストまであと○時間か、どうやってこのふろしきを閉じてくれるんだろう」という興味で24話引っ張ってくれたという印象の方が強い。
それでも次から次へとあきさせない展開を用意して(あきる人もいると思うけど)、24話というとてつもなく長い時間緊迫感を持続させる手腕は見事。スリルとサスペンスだけでなく、ちゃんと人間に焦点をあててドラマを描いているところも上手い。個人的には大統領夫人の顛末も目が離せなかったのだ。
深夜から始まって早朝、朝、昼、夕、そして当日の深夜と時制を一致させて撮影するってのもタイヘンだったろうなぁ。24時間出ずっぱりで頑張ってる人のヒゲなんかちゃんと伸びてたし。車内撮影のスクリーンプロセスっていうのはいい判断だったと思う。
一番感心したのは、自分がいつも作品に抑揚をつけたいときに使うスローやOLを、一部を除いていっさい使っていないところ。マンツーマンで葛藤を表すときに、毎度毎度カットバックになってしまうのは、ご愛嬌なんだけど・・・いや、それでも見事。これがTVっていうのがやんなっちゃう。

実は『24』を観ようと思ったのは、次の作品がリアルタイムでやりたいというシロモノだったから。リアルタイムっていうと、誰しも『24』を思いついてしまうこのご時世に・・・
しかも、『24』以上に確たる時間制限はない。あるんだけど、伝わりにくい。ヘタをするとあっちでもこっちでもただバタバタしてるだけ、って印象で終わっちゃう。逆の意味で客に時計を見させてしまうことになりかねない。
はてさてどうしたものか・・・