『隣人13号』を観た

原作は未読。

監督はPV出身の、33歳。井上靖雄さん。
とても、これがデビュー作とは思えない、見ごたえのある作品でした。
とくに冒頭。
さほど新しくもない設定に吸引力を持たせる手腕に感心。見事。
別人格を、役者を変えて表現する試みも狙いどおり。
設定死にさせず、ちゃんと物語に還元されている。
画の力を信じさせてくる作品としては、豊田監督の『青い春』以来。

ただ、倫理的嫌悪感を催すシーンがいくつかあるので、映画館でムカつきたくない人にはオススメできない。
しかし、殺人天国である今だからこそ、この恐怖が倍加するのではなかろうか。