にわか戦国ファン
『決戦3』は、織田信長を機軸に一大戦国絵巻を展開していました。
でも、その出生から本能寺までだけでも、そうそうたるメンツと出会うことができます。豊臣秀吉、徳川家康、明智光秀、武田信玄、上杉謙信、毛利輝元などビッグネームを筆頭に、漫画『花の慶次』でおなじみの前田利家、直江兼続などなど。
「愛」の文字をかたどった直江兼続の兜も、ちゃあんと再現されてました。知名度のある武将は、なにかとファンも多いので、脚色には細心の注意が払われていることは伺えますが、そんななかでも出色だったキャラは、
- 『仁義なき戦い』のようなヤクザキャラが見事にハマってた斉藤龍興(声:吉水孝宏さん)
- ゴリラのような柴田勝家(立木文彦さん。おそらく『エヴァ』の碇ゲンドウ)
- クールで渋みのある声がたまらない森可成(大場真人さん)
- スリー・アミーゴス顔負けの三好三人衆(大場真人さん、神谷浩史さん、高塚正也さん)
- マスオさんばりの及び腰、丹羽長秀(高塚正也さん)
- 三文芝居の狸オヤジ、足利義昭(飛田展男さん)
- 情けない顔と情けない広島弁がこびりつく毛利輝元(高橋裕吾さん)
- そしてなんといっても、メチャメチャかっこいい武田信玄(柴田秀勝さん)と上杉謙信(大塚明夫さん)!
GAMEのムービーなので、ものの数分というシロモノなんだけど、その短い呎の中であますことなく魅力を伝えていると思います。
おそらくコーエーは、この挿入されるムービーにこそ、並々ならぬ情熱を注いだのではないでしょうか。
もう、完全にオヤジ萌え〜ですよ。かつては、スクウェアの提供する、GAMEそっちのけのムービー作品に辟易していたものですが、この『決戦3』にはやられてしまいました。
いや、自分はGAMEそのものも楽しめたんですよ。うん。
しかしまあ、この頃はなんとも獰猛なる、激動の時代だったんですね。
まさに弱肉強食。
正室、側室をフル動員して、時には養子もアリの方向で大量に子供を作り、それらを政略に使って地盤を固める一方で、害をなすとなれば斬首も辞さない。
もう、駒ですよ、コマ。
まあ、あの時代の人からすれば「コマとして使わないでどうするよ」ってなもんでしょう。
そうとうにタフな時代です。ハードボイルドここに極まるですね。
卒業試験が幼馴染との殺し合いだった『あずみ』の強烈な設定も、必然だったと今では思えます。
しかしながら、下克上が横領跋扈する中にあって、義と心中する狭義もあった。この荒ぶる武者たちと、自衛隊が合戦をするという『戦国自衛隊』が、いかにロマン溢れる設定かというのが、よおっっっく判りました。